利用者要求と表示上の限界を考慮に入れた動的地図の基本モデル

概要

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地理データベースは、現実世界の地理情報、及びそれに関連する統計情報などを管理するためのマルチメディア・データベースである。利用者は自分の求める地理データを質問により選択し、表やグラフを含む地図として可視化する。利用者は可視化された地図が自分の目的にそぐわなければ、その地図を適宜改良し、最終的には要求にあった地図を生成する。地図の生成について、従来の紙上に表現されていた地図では、その利用目的が決められているため必要な地理データは静的であり、それに見合った十分な表示条件(紙の大きさ、印刷精度など)を選択できた。しかし、地理データベースでは利用者がシステムに要求する地理データが動的に変化する上、一枚の画面上に表示できる図形や文字の量に限界があり、全てのデータを理想的な状態で表示できるとは限らない。そこで本塙では、利用者が最終的な目的の地図を生成するため、中間段階として必要な地図についてモデル化を行ない、動的な地図の表示のための基礎を与える。
一般社団法人情報処理学会の論文
1993-09-27