マルチパラダイム言語処理系MCによるプログラム開発
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概要
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本稿では,われわれの開発したLisp-Prolog融合処理系MC(Meta Computing environment)の概要を述べるとともに,MCによるアプリケーションプログラム開発を通じて得た,融合の効果についての評価を行う.計算機によって処理される問題が拡大し,またそれらの複合問題の解決が要求されるにつれ,それを記述するためのプログラミング言語に要求される機能は多様化してきている.この要請に対する解決には,強力な新言語を開発する,あるいは,既存のプログラミング言語に適切なインターフェイスを設ける,という2つのアプローチが考えられる.MCでは,既存ソフトウェア資産,およびプログラミングノウハウの継承という現実的な配慮から後者のアプローチをとり,記号処理分野で広く利用されているLispとPrologの融合を図った.Lisp-Prolog融合処理系自体は決して新しいものではないが,その効果についての評価は未だに定まっていない.われわれは,MCによる実際的アプリケーションの開発により,Lisp-Prolog融合処理系が単なる研究的興味の対象ではなく,プログラム開発の効率化に有効であるとの評価を得た.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1990-03-14
著者
-
市川 眞一
富士通研
-
井田 哲雄
筑波大学電子・情報工学系
-
松野 年宏
ファコム・ハイタック(株)
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市川 眞一
ファコム・ハイタック(株)
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井田 哲雄
筑波大学 電子情報工学系
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松野 年宏
松下電器産業情報通信東京研究所
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