簡易復号処理による圧縮動画像データからのカット点検出
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概要
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動画像の高速閲覧や効率的な検索、編集作業を可能にするための技術として動画像のカット点検出があげられる。これまで、連続する動画像からの検出では、DCT成分を用いてクラスタを形成し結果としてカットを検出する方法、画素変化面積の時間変化値とフィルタによる検出がある。MPEGで圧縮された動画像データからの検出では後述の[3]や[4]が報告されている。前者については高精度な検出は可能なものの、各フレームのそれぞれの特徴量の抽出に時間がかかり、処理速度は再生時間の数十倍程度で、圧縮蓄積された動画像からの検出にこれらを用いた場合、画像復元時間を要するため高速検出はさらに困難になる。後者については、圧縮動画像データのうち離散的なフレームのデータを用いているため、高速化は実現されているものの、カット点が連続する場合や、カメラのパン、ズームといった動きの速い画像におけるカット点の未検出、過剰検出が問題となる。本稿では、[3]の方法を改良し動画像圧縮データのDC成分と動き補償によりフレーム内符号化画像(I-ピクチャ)のみならずフレーム間符号化画像(P,B-ピクチャ)も簡易復号し、カット点検出のための時間的な解像度を向上させることによって、高速化を保ちつつ従来よりも高い精度で検出を行なうことが可能なことを示す。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1995-09-20
著者
-
中島 康之
株式会社ケイディーディーアイ研究所
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中島 康之
KDD研究所
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加納 保
KDD研究所
-
氏原 清乃
KDD研究所
-
掘 裕修
KDD研究所
-
加納 保
国際電電
-
氏原 清乃
Kdd研究所マルチメディア通信グループ
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