動き補償コンポジットTV信号符号化システムの開発

概要

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近年、動画像の符号化技術(ディジタル圧縮技術)は、ハードウェア技術の急速な進歩とあいまって実用段階を迎えつつある。その中にあって、コンポーネントTV信号に対する符号化方式は、MPEG、ITU-TJ.81等動き補償とDCTを組み合わせた高能率な方式(MC DCT)が確立され、標準化に至っている。一方、テレビ信号としていまだ圧倒的に主流であるコンポジットTV信号に対しては、動き量によって異なるカラーサブキャリアの位相ズレの問題をかかえているため、動き補償が直接適用できず、MC DCTに相等する様な方式が確立されていない。一方、我々はかねてよりNTSCコンポジットTV信号の直接符号化に関する検討を行なっており、すでにフレーム内アダマール変換を用いたシステムを開発した。今回アダマール変換(WHT)上で、動き補償におけるカラーサブキャリアの位相ズレの問題を解決することに成功し、動き補償コンポジットTV信号符号化システムの開発を行なったのでここに報告する。
社団法人電子情報通信学会の論文
1995-03-27