量子化器最適化に基づく動き補償DCT方式の特性限界
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概要
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動画像の高能率符号化方式として現在最有力視されている動き補償DCT方式を,テレビ信号に適用する場合,所要の品質を得るためにどの程度のビットレート(速度)が必要かという,その特性限界を把握することが重要である.本方式の特性を決定づける最大の要因は,量子化器の良し悪しであるが,いまだ理論的根拠に基づく量子化器の最適化についての報告がほとんど行われていないため,この特性限界が不明確となっている.そこで本論文では,動き補償DCT符号化再生画像の評価量として,人間の視覚特性により重みづけされたSN比(WSNR)をまず定義する.そして解析を可能とするための画像モデルを設け,WSNR最大化の観点から量子化器の理論的最適化を導き,これから得られる速度-ひずみ限界により簡易に特性限界を把握しえる手法を提案する.例として,現行テレビ放送信号に対し本手法を適用したところ,符号化再生画像の劣化度の最悪値を6,12,24%以下とするには,それぞれ20,12,8 Mbps程度の速度が必要という特性限界の具体的目安が得られた.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1995-11-25
著者
-
村上 仁己
Kddi株式会社
-
浜田 高宏
Kdd研究所画像通信グループ
-
松本 修一
Kdd研究所
-
村上 仁己
KDD研究所
-
松本 修一
Kdd研究所映像伝送グループ
-
松本 修一
一般社団法人 日本ケーブルラボ
-
浜田 高宏
(株)KDD研究所
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