電子化マニュアル作成システム(OQRES)の開発と電車応急処置支援システムへの応用

概要

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電子装置等の発展によって、機器の複雑さがますます増大してきており、その結果、取扱いマニュアルや応急処置マニュアルの必要性が強まっている。一方、パーソナルコンピュータ技術の急速な進歩の結果、従来、紙の上で作成されていたマニュアル類をCRT上に実現することが可能となった(以下、これを「電子化マニュアル」と呼ぶこととする)。電子化マニュアルは、追加,削除,内容の改変等が容易であるという特徴があるが、機器の取扱いの専門家は、必ずしも計算機の取扱いには明るくないため、最初に電子化マニュアルをつくる時、および、修正等の作業時には、計算機の専門家の手をわずらわすことになる。筆者らは、すぐれたマニュアルを短期間で完成させる最善の方法は、機器の取扱いの専門家が自身で電子化マニュアルを作成することであると考えた。筆者らは、上記の考えに基づき、電子化マニュアルの構造を我々なりに規定し、それにもとづく電子化マニュアルを作成するツールを開発した。このアプローチは、最近話題になっているハイパーテキストに比べて自由度は減少するが、計算機に対する知識がほとんどない人でも、容易に電子化マニュアルを構築できる、という利点をもつ。以下では、筆者らが考える電子化マニュアルの構造、および、その考えに従って作成された、電子化マニュアル作成システムOQRES(Online Quick Reference System building tool)と、それを用いて実現された、電車応急処置支援システムについて述べる。
一般社団法人情報処理学会の論文
1989-03-15

電子化マニュアル作成システム(OQRES)の開発と電車応急処置支援システムへの応用

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