分散オブジェクトを用いてワークフローを実現するシステムモデル

概要

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オフィスなどの環境におけるグループの協調作業を支援するため、グループウェア、あるいはComputer Supported Cooperative Work(CSCW)の考えに基づいて、各種のワークフロー管理システム製品が複数社から現在提供されている。ワークフロー管理システムとは、ビジネスプロセスをコンピュータ上の表現で定義し、その各プロセスアクティヴィティに対応するソフトウェアの実行順を制御することで、ビジネスプロセスの管理を行うシステムである。これらのシステムでは各アクティヴィティの実行順序や実行できる担当者の設定を容易に変更できるため、変化の速いビジネスプロセスの要求に柔軟に対応できる。また、分散環境でのオブジェクト指向開発のための基盤として、CORBA規約に基づく分散オブジェクトの開発環境(C++、Smalltalkなど)も各社から出されている。ワークフロー管理システムが対象とする環境は基本的に分散環境であるので、その上で使うアプリケーションをオブジェクト指向の手法で開発する場合に分散オブジェクトを使うのは自然な考えである。しかし、既存のワークフロー管理システムは分散オブジェクトを用いて構築されたアプリケーションとの連携は基本的に考慮していないので、互いの想定するモデルに不整合が見られる。本論文では、ワークフロー管理システム(以下WFM)と分散オブジェクトを用いて構築したシステムの経験から問題点を指摘し、分散オブジェクトと結びつけた形のワークフロー実行モデルを提案する。
一般社団法人情報処理学会の論文
1996-03-06

分散オブジェクトを用いてワークフローを実現するシステムモデル

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