RAPDマーカーによるスギカミキリ抵抗性個体の識別
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
日林誌84:262〜266,2002 1998年および2001年に公表されたスギカミキリ抵抗性38個体について,個体管理に有効なRAPD(random amplified polymorphic DNA)マーカーの開発を試みた。100プライマーについてスクリーニングを行った結果,18プライマーから25の多型フラグメントを検出できた。得られたフラグメントは全て明瞭であり,2度反復してRAPD分析を行うことによって再現性を確認した。これらのマーカーを利用して個体識別を行った結果,38個体のうち34個体の識別が可能であり,残りの4個体は全て同じパターンを示した。識別できなかった4個体は非常に近縁である可能性が示唆された。また,各18プライマーの個体識別能力を評価した結果,3プライマーが0.5以上の比較的高い数値を示した。
- 日本森林学会の論文
- 2002-11-16
著者
-
渡辺 敦史
(独)林木育種センター
-
久保田 正裕
(独)林木育種センター
-
西山 和美
(独)林木育種センター関西育種場
-
久保田 正裕
森林総合研 林木育種セ 関西育種場
-
久保田 正裕
林木育種センター北海道育種場
関連論文
- SSRマーカーを利用したスギ精英樹のクローン識別
- RAPDマーカーによるハゼノキの品種識別
- PCR-SSCP分析を用いたアカマツとクロマツの葉緑体ゲノム型の簡便判定法
- スギ心材炭素含有率のクローン間変異に及ぼす抽出成分量の影響
- スギ精英樹クローンにおける炭素含有率の樹幹内変動
- RAPDマーカーを用いた九州に分布するセンダン(Melia azedarch Linn.)の遺伝変異の解析
- 下刈り作業の省力化に向けた林木育種面からの取組み (平成14年度第32回林木育種研究発表会講演集)
- RAPDマーカーによるスギカミキリ抵抗性個体の識別
- 講座 材木のDNA分析法(9)DNAの分析可能性(2)進化系統解析・ゲノム解析
- DNAがあかすアイノコマツの正体
- DNA分子マーカーによるアカクロマツ(Pinus×densi-thunbergii)のゲノム解析 : その雑種性の検証
- ヒノキとサワラの種間雑種および園芸品種のDNA分析
- rbcL遺伝子多型を利用したアカマツとクロマツの葉緑体ゲノム識別
- 20年生までのスギ地域差検定林データに基づく関東育種基本区の育種区再区分の検討
- 無花粉スギ「爽春」の24,25年生時におけるクローン特性
- 新シリーズ「うごく森」をはじめるにあたって(うごく森 1)
- 次代検定林データを用いたBLP法による精英樹の系統評価
- 10年生次代検定林における14箇所のスギ採種園産家系の成長比較 (平成15年度第33回林木育種研究発表会講演集)
- 第2特集 美しい森林づくりと林木育種の新たな展開 : 講演とパネルディスカッションの要旨(林木育種事業50周年記念シンポジウム)
- カラマツ類交雑家系の野鼠に対する抵抗性(会員研究発表論文)