樹冠の空間占有状態に基づく択伐林の直径分布モデル(II) : スギ・ヒノキ択伐林における樹冠の空間占有モデルの妥当性の確認

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概要

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前報で提示した理想的な択伐林における樹冠の空間占有モデルの二つの点について検討した。一つは、樹冠基底断面積合計の垂直的配分である。もう一つは、地上高1m当りの樹冠基底断面積合計の値が最高の樹冠基部高や斜面の方位によって変わるかどうかである。その結果、次のことがわかった。(1)樹冠基底断面積合計の垂直的配分が一様な林分では理想的な直径分布の型を示す。(2)更新樹の生育に必要な日射量を確保するには、地上高1m当りの樹冠基底断面積合計を最高の樹冠基部高や斜面の方位によって変えるべきである。これらの結果からすると、樹冠基底断面積合計の垂直的配分を一様とみなすことは妥当であるが、地上高1m当りの樹冠基底断面積合計については最高の陽樹冠基部高や斜面の方位に応じたいくつかの値を設定する必要があるといえる。
日本森林学会の論文
1995-03-01

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