相対幹形と正形数に関する既存の成果の, 他の地域と樹種への転用について(林学部門)

概要

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相対幹形と三つの正形数, λ_<0.1h>, λ_<0.3h>およびλ_<0.5h>, に関する既存の成果がどこまで転用できるかを知るために, わが国と諸外国における過去の調査結果を用いて, それらの地域, 樹種による差異を調べた。差異の検討は, 地域別, 樹種別の平均値と樹幹中央の相対直径, η_<0.5h>, に対する関係とについて行った。ここで, 相対幹形は相対直径列, η_<0.1h>, η_<0.3h>, η_<0.5h>, η_<0.7h>, η_<0.9h>, で表した。その結果, 次のような場合には誤差が数%以内であることが分った。(1)既存のη_<0.5h>と相対幹形との関係を, 異なる地域の同じ樹種に転用する。(2)既存のη_<0.5h>とλ_<0.1h>およびλ_<0.5h>との関係を, 地域, 樹種に係りなく転用する。(3)λ_<0.3h>の値は, 地域, 樹種, η_<0.5h>と無関係に0.70であるとおく。これらは, 既存の成果を利用することにより, 他の地域や樹種の相対幹形と正形数がかなり正確に, しかも比較的広い範囲にわたって推定できることを示している。
京都府立大学の論文
1987-11-18