相対幹形とその幹材積推定への利用に関する研究(V) : 大分のスギ同齢林における相対幹形と正形数

概要

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ヤブクグリを主体とする26林分について, 相対幹形といろいろな相対高の正形数, λ_<0.1k>, λ_<0.2k>, λ_<(1/4)k>, λ_<0.3k>, λ_<(1/3)k>, λ_<0.4k>, λ_<0.5k>, を調べた。大部分の林分では, ウイラーのペンタプリズム・キャリバーとシュピーゲル・レラスコープを併用して立木で上部直径を測定した。そして, 次の結果を得た。(1)林分の平均相対直径は, 樹冠内部では生育段階とともに増加するが, 樹冠より下ではほとんど変化を示さなかった。(2)平均樹高13m以上の林分間では, 平均相対幹形がほとんど違わなかった。(3)一部の林分では相対幹形と形状比や直径との間に多少の相関が見られたものの, 同一林分内での相対幹形の変動は小さかった。(4)λ^^-_<(1/4)k>とλ^^-_<0.3k>は相対幹形が急速に発達する平均樹高の範囲でも変化を示さず, すべての生育段階にわたり一定であった。(5)生育段階による平均正形数の増減が見られなくなると, 林分間でのその差もほとんどなくなった。(6)λ^^-_<0.5k>の平均はその基準値1.00よりも大きかったが, これはヤブクグリの品種的特性と見られる。
1984-07-25