赤沢自然休養林の異なる微環境におけるヒノキ実生の定着
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概要
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木曾地方にある赤沢自然休養林の老齢ヒノキ林内で, ヒノキ実生の定着を, 林冠疎開と下層処理された撹乱林分のリター上と鉱質土壌上, 非撹乱林分のリター上, 根株上, 倒木上で, 5年間調査した。撹乱林分では, 実生の発生が早く発生数も多く, 鉱質土壌上ではリター上よりその傾向がより明瞭であった。また, 実生の生存は地床の状態にかかわらず, 非撹乱林分より良好であった。非撹乱林分では, 地床の違いは実生の発生時期に影響しなかったが, 根株上で最も多くの実生が発生した。実生の生存は倒木上で良好であったが, 非撹乱林分では生存実生数は根株上で最も多かった。しかしながら, その数は撹乱林分に比べてかなり少なかった。これらのことから, 林冠, 下層, 土壌のすべてに対する撹乱が, ヒノキの実生の定着にとって最も好適であることが明らかとなった。
- 1993-11-01
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