曲面を考慮したラジオシティ法のためのパッチ分割法
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概要
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ラジオシティ法は, 間接光の影響を考慮した大塚照明モデルの一種である。この方法では, 面から放射されるエネルギー(ラジオシティ)を考え, 面の間のエネルギーの授受を計算し, 個々の面のラジオシティ値の分布を求める。このときのラジオシティ分布は区分定数関数として近似される。すなわち, 物体の面はバッチに分割され, 各パッチ内でラジオシティ値は一定として扱われる。したがって, パッチ分割はこの分布の近似精度に直接影響するため, 質のよいパッチ分割は欠かせない。ラジオシティ値が大きく変化する領域では, パッチの密度を大きくする必要がある。そのような領域としては, 陰影の境界領域が考えられる。曲面を含む物体の場合には, 平面で構成される物体の場合とは異なり, 陰の境界線は面の稜線と必ずしも一致しない。そのため, パッチ分割の際に, ラジオシティ値が大きく変化する陰の境界線を算出する必要が生じる。本研究では, 曲面上に現れる陰の境界線の算出により, ラジオシティ法のための適切なパッチ分割を実現する。また, 陰の境界線を利用して, 影の境界線も同時に求め, パッチ分割に利用する。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1997-10-17
著者
-
山口 泰
東京大学大学院総合文化研究科
-
白石 路雄
東京大学大学院総合文化研究科:(現)株式会社ガリレオ
-
山口 泰
東京大学大学院 情報学環
-
山口 泰
東京大学大学院総合文化研究科・情報学環
-
白石 路雄
東京大学大学院総合文化研究科広域システム科学系
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