不活性化ウイルスの干渉作用について
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概要
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紫外線照射によって不活性化されたTMVを活性TMVに混ぜて植物に接種すると, 照射TMVの干渉作用によって, 活性TMVの感染は阻止された。この照射TMVの干渉作用は接種した植物によって異なり, Datura stramoniumでは最高の阻止率を, Nicotiana glutinosaでは最低の阻止率を示した。照射TMVの干渉作用はpH5.2とpH7.0では大差がなかった。活性および照射TMVの混合液の感染力は蒸溜水で希釈することによって回復した。干渉(阻止)作用はTMVの蛋白によって示され, 紫外線照射によって不活性化されたTMV-RNAでは認められなかった。また, 照射TMVを接種したナス科植物汁液のTMV感染阻止作用をしらべたが, 未接種植物汁液の阻止作用との間に大きな差は認められなかった。以上の結果から, 照射TMVの干渉作用はTMV蛋白の接種植物に対するある種の作用に起因するものと考えられた。
- 日本植物病理学会の論文
- 1966-12-25
著者
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