キュウリモザイクウィルスRNA複製酵素複合体画分からの感染特異的蛋白の検出
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概要
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キュウリモザイクウイルス(CMV)感染タバコ葉からウイルスRNA複製酵素複合体画分を調製し, 両性界面活性剤Zwittergentで処理した後, ゲル濾過によって部分精製した。この部分精製酵素標品(Zwittergent酵素)のin vitro合成産物は, 粗酵素のそれと同様に完全長ウイルスRNA1〜4であった。CMV感染タバコ葉から作製したリーフディスクに放射性アミノ酸を取り込ませて培養した後, Zwittergent酵素画分を調製し電気泳動を行った。その結果, 同画分からは感染葉に特異的な3種の蛋白が検出され, さらに, それらはin vitroで合成されたウイルス1a, 3aならびに外被蛋白と電気泳動的に同一移動度を示した。しかしながら, RNA2にコードされた2a蛋白に対応する蛋白はin vitro翻訳実験においては特定できず, また酵素画分からは検出されなかった。ウイルスRNA複製酵素活性の誘導にはRNAlおよび2両者の接種が必要であるという既報の実験結果を考え合わせると, 少なくとも1a蛋白は複製酵素活性に密接に関連していると考えられるが, 2a蛋白と複製酵素との関係については, さらに検討が必要である。
- 1990-12-25
著者
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