インゲンマメ南部モザイクウイルスの保存に及ぼす各種添加物の影響
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概要
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インゲンマメ南部モザイクウイルスについて簡便で長期間安定な保存方法を確立するため, 各種添加物を加えて凍結および凍結乾燥保存を行い以下の結果を得た。10 mM リン酸緩衝液 PH 7.0に溶解した純化ウイルスは凍結1時間の処理によってウイルス活性に変化は認められなかったが, -20Cで凍結保存した標品は活性が徐々に低下した。しかし, ペプトン, グリセリンなどを添加した標品は長期間高い活性が維持された。-70C保存では無添加の標品でも高い活性が維持された。純化ウイルス液を凍結乾燥処理すると, 復水によってウイルス粒子は膨潤するようになり, ウイルス活性は無処理の16%に低下した。しかし, リジンを添加した標品では顕著な保護効果が認められ,粒子の構造の変化は少なくなり, 76%の活性が維持された。凍結乾燥標品を65Cで保存すると,無添加では1日で活性が失われたが, リジンを添加した標品には7日後でも活性が認められた。
- 日本植物病理学会の論文
- 1985-10-25
著者
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