実行時再コンパイルを用いたHPFプログラムの最適化(<特集>並列処理)
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概要
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最適化コンパイラは計算機の性能をできる限り引き出すため,さまざまな最適化を行う.しかし,ある種の最適化は変数値やシステムパラメータがコンパイル時に決定していないとできない場合がある.たとえば,並列化や強さの低減,ループ交換などは,それらが可能であるかを判定するための変数値がコンパイル時に決定していないと行うことができない.また,メモリ容量などのシステムパラメータがコンパイル時の最適化手法の選択に影響を与えることがある.本研究では,実行時にこれらの情報を収集し,それを元にプログラムの一部を実行時に再コンパイル,最適化することによりプログラム実行を高速化するシステムの試作を行った.本研究ではHPF(High Performance Fortran)で記述されたプログラムを対象にする.我々が実装したシステムでは,再コンパイルや実行時情報の管理などをプログラムを実行するプロセッサとは別プロセッサで行う.これにより,従来の同様の研究と異なり,再コンパイルのコストが実行時間に上乗せされないという利点がある.本研究では,このシステムを用いた実行時再コンパイルの予備評価を行い,1.3倍から数十倍の速度向上を確認した.これにより,実行時再コンパイル手法の有効性が確かめられた.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2002-04-15
著者
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荒木 拓也
新情報処理開発機構並列分散システムnec研究室
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村井 均
新情報処理開発機構並列分散システムNEC研究室
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蒲池 恒彦
新情報処理開発機構並列分散システムNEC研究室
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妹尾 義樹
新情報処理開発機構並列分散システムNEC研究室
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妹尾 義樹
Nec C&c研究所
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