HPF処理系の実現と評価
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概要
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本論文では我々が開発したHigh Performance Fortran (HPF)のための言語処理系の実現方法について述べる.本処理系は,Fortran 77プログラムにHPF指示行を挿入したHPFプログラムを並列化し,実行時ライブラリ呼び出しを挿入したSPMD (Single Program Multiple Data)プログラムに変換するHPFコンパイラと,実行時にプロセッサ間通信などを制御する実行時ライブラリからなる. HPFでは,配列のマッピングを「整列(alignment)」と「分散(distribution)」の2レベルマッピングで実現するが,本処理系では,ループのイダレーションマッピングも配列同様2レベルマッピングで実現する.通信解析においては,この2レベルマッピングの機能,特に整列の機能を利用し,プロセッサ間通信を配列の再マッピングと見なした通信パターンの検出を行う.この再マッピングを基本とした通信制御方式により,配列のマッピング方法がコンパイル時に不明の場合でも,既知の場合と同じ方式で効率良く通信解析を行うことが可能となる.また,ベンチマークプログラムを用いたCenju-3での評価結果により本処理系の有効性を示す.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1996-07-15
著者
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蒲池 恒彦
新情報処理開発機構並列分散システムNEC研究室
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妹尾 義樹
新情報処理開発機構並列分散システムNEC研究室
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末広 謙二
Necソリューションズ第一コンピュータソフトウェア事業部
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末広 謙二
NEC C&Cメディア研究所
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妹尾 義樹
NEC C&Cメディア研究所
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草野 和寛
NEC C&C研究所
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蒲池 恒彦
NEC C&C研究所
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田村 正典
NEC第一コンピュータソフトウェア事業部
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左近 彰一
NEC第一コンピュータソフトウェア事業部
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妹尾 義樹
Nec C&c研究所
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左近 彰一
Nec
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草野 和寛
Nec C&c研究所
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