共有メモリ型並列処理システムにおける変数の配置
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概要
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本論文では密結合型並列処理システムにおいて,プログラム上に現れる変数.配列変数等を複数の共有メモリに配置するアルゴリズムを提案する.共有メモリ上での変数の配置を考える場合,変数を1つの共有メモリヘ集中すると,複数のプロセッサがその共有メモリをアクセスする時に,アクセスの衝突が起こる逆に,変数を多くの共有メモリヘ分散すると,交換網の切り替え回数が増大し,結果として処理時間が延びる.したがって,処理時間を最小にする最適の配置が存在するはずである本論文で提案する配置アルゴリズムはクラスタリング法に属する1つのヒューリスティック解法であるまず,2つの変数が異なるタスクからアクセスされる可能性が高い時に値が大きくなり,同じタスクからアクセスされる可能性が高い時に値が小さくなるノルムを定義する.このノルムを使って,変数集合の中から1つの変数を選択し,これを順次共有メモリヘ配置していくという手続きを取っている.さらに提案したアルゴリズムの妥当性を検証するために,ベンチマークテストを行う.例題として,歯車の設計問題を取り上げる.一方で,シミュレータを製作し,シミュレーション実験により,われわれが提案するアルゴリズムを使用した場合と,そうでない場合の定量な比較を行う共有メモリにおける変数の配置を考えることによって,全処理時間が14%も減少することが結果として得られた.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1990-11-15
著者
-
小池 稔
大阪大学工学部電子制機械御工学科
-
宮武 克昌
大阪大学工学部電子制機械御工学科
-
大川 善邦
大阪大学工学部電子制機械御工学科
-
大川 善邦
大阪大学工学部電子制御機械工学科
-
大川 善邦
大阪大学工学部
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