バンク切り替え型メモリで接続された並列システムによる偏微分方程式の逐次解法
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概要
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ここではパンク切り替え型のメモリで接続されたマルチコンピュータシステムを提案する.これはHwangとScherson らが提案した直交型マルチプロセッサ(0M)のサブセットであり,直線型マルチプロセッサ(LM)と名付ける.LMが0Mとほぼ同等の性能を発揮できる分野が存在することを示すために,ベンチマークテストとして偏微分方程式の数値解法をとりあげ,それに対する処理手順を考案した.この手順を採用すると,プロセッサ間においてデータを転送することなく計算を実行できる.市販されているマイクロプロセッサを使って,実際にシステムを製作し,実機において計算を行い,それに要する時間を測定した.各プロセッサに同数の格子点を割り当てる方法をとると,各プロセッサが担当する格子点の数が少ないときに,計算効率が低下した.各プロセッサの負荷が十分に大きいとき,計算効率は95〜96%となった.計算の実行過程において,隣接するプロセッサ間において情報を交換し,計算の終了時間の差によって計算の分担を変化させるアルゴリズムを考案した.これを用いて再度実験を行ったところ,計算効率は98%程度に上昇した.ここで提案した直線型のマルチプロセッサシステムは,偏微分方程式の数値解法,画像の前処理などに適用できる特殊用途の並列コンピュータシステムと考えることができる.構造は単純であり,低価格という特徴を持っている.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1991-10-15
著者
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