日本文タッチタイプ入力の一方式
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概要
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日本語入力は, 日本のオフィスオートメーションにおける最重要課題の一つであるが, タイプライタの使用に慣れないために, キーボード入力が必要以上に嫌われている. タッチタイプに関する山田らの研究に基づいて, 一般人の使用にもたえると同時に, 入力専門家の高速入力にも使える, 多ストローク直接入力方式の可能性について検討し, 30キー鍵盤を用いた一つの入力コード体系TUTコードを提案する. カナのコードは50音表の「行」と「段」の構造を利用して, 体系的に設計してあるので, 左手で「行」, 右手で「段」を指定することにより, 全部で16個のキーだけを用いて, 濁音, 半濁音, よう音を含むすべてのカナを入力することができる. したがって, 3時間の練習でカナをブラインド・タッチで入力することが可能となり, カナ漢字変換の入力を一般人が効率的に行うことができる. 漢字は残りのキーを用いて, 725字を2ストロークで, さらに1,800字を3ストロークで入力する. コードの設計にあたっては, 連想は排して, 文字の出現頻度と指の動きやすさのみを考慮して行った. とくに2ストローク入力については2字続きの文字組の出現頻度まで考慮したので, 熟語が打ちやすいという特長が生まれた. これによって, 入力専門家による高速入力が可能になると期待される.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1983-11-15
著者
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大岩 元
豊橋技術科学大学
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大岩 元
豊橋技術科学大学情報工学系
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高嶋 孝明
豊橋技術科学大学工学部情報工学系
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三井 修
豊橋技術科学大学工学部情報工学系
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高嶋 孝明
豊橋技術科学大学工学部情報工学系:(現)日本ibm藤沢研究所
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三井 修
豊橋技術科学大学工学部情報工学系:(現)ソニー(株)大崎工場
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