コンパイラ生成のための意味付け構文図とその評価
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概要
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本論文は, 意味付け構文図-言語のシンタックスをブロック図で表現した構文図において, 各枝に意味付けを施し, その言語のセマンティクスを記述できるようにしたもの-を用いた, 言語のコンパイラ記述から実行可能な形式のコンパイラ・プログラムを自動生成するコンパイラ生成システムを示し, 実用的規模のPASCALコンパイラ(構文解析部)を記述・生成することにより, 本生成システムの有効性を検討したものである. BNFによる構文記述をブロック図で表現した構文図において, その要素間の結合法則を構造化プログラミング風に整理し, 要素間の枝に各種ラベル, 意味付け処理, エラー処理等の記述を施したものが意味付け構文図である. これを用いたコンパイラ生成システムは, コンパイラ動作を記述した意味付け構文図の記号列表現を入力とし, PASCAL言語で書かれたコンパイラ記述を出力する. 本生成システムの実用性を検討する目的で生成を試みたPASCALコンパイラは, トランクPASCALを移植したPASCAL8,000を参考にし, ほぼ同様の設計方針と構造を持つが, コンパイラの機械独立な記述, 最適化処理を考慮し, その出力はDAG(Directed Acyclic Graph)形式の中間言語を採用している. このPASCALコンパイラ生成において, コンパイラ生成システムで出力されたプログラムを従来のコンパイラ記述と比較すると, 記述量, 実行効率, エラー処理に関してほぼ同等の性能を持つことが確認された.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1981-07-15
著者
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