シーケンス図に基づく通信システム仕様記述法 HSC とその支援環境
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概要
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シーケンス図は,通信システムの仕様を高い理解性と共にシステム全体を見通し良く開発していくことができるため,仕様要求段階で用いられることが多い.しかし,このような記述法には以下のような短所がある.(1)仕様が大きくなるにつれ,仕様全体の理解性が低下する.(2)図同士の関係を明解に表現することが困難である.(3)繰り返しと条件分岐の記述を簡潔・明瞭に表現することが困難である.そこで,本論文では,従来のシーケンス図を基本とし,シーケンス図の持つ長所を保存しつつ,その短所を改善する仕様記述法『HSC(HierarchicalSequenceChart)』を設計,開発する.HSCの特徴は,通信システムの特徴を考慮した階層化とモジュール化の概念の導入により,仕様全体の理解性の向上を達成していることにある.また,HSCに基づいた仕様を効率的に記述できるようにHSC向きの仕様記述スタイルを考案すると共に,ユーザフレンドリィな支援環境を構築し,具体的な仕様記述を通してその有向性を示している.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1993-06-15
著者
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