データベースの並行制御アルゴリズムのシミュレーション
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概要
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構文情報だけを利用した並行制御アルゴリズムのうちで, 処理が簡単で広く利用されている2相ロックアルゴリズムと, 最も広い不動点集合を持つBBアルゴリズムの性能比較を行った.アルゴリズムの不動点集合とは実行順序を変更せず, 与えられたままの形で直列化可能と判定される履歴集合のことである.まず両アルゴリズムの不動点集合を定量的に比較し, 競合の少ないうちはBBアルゴリズムが圧倒的に優位であるが, 競合の増えるにつれその差は急速に小さくなることが分かった.シミュレーション実験により, 次の結果が得られた.1)トランザクションの平均長が小さい場合には2相ロックアルゴリズムがつねに良い結果を示した.2)平均長が長くなるにつれ, BBアルゴリズムの方が良い結果を示す場合が現れるが, 並行動作するトランザクション数が増えるにつれ, 2相ロックが優位となる.得られた結論は次のとおりである.1)平均長の短いトランザクション集合に対しては2PLが有効である.2)他の場合には, 並行動作するトランザクション数を制限してBBアルゴリズムを適用するのが最も能率が良い.
- 1998-07-15
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