代用電荷法によるポアソン方程式の数値計算
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
代用電荷法はラプラス方程式の簡単で精度の高い近似解法として知られている. しかし, 調和関数を基本解の1次結合で近似するという計算法の原理から, 一般的にポアソン方程式や非線形方程式には適していないと考えられてきた. 本論文では, 代用電荷法のポアソン方程式への適用法を提案し, 数値実験的にその有効性を検証する. 具体的には, ポアソン方程式の解を特解と調和関数の和に分解し, まず前者を基本解を用いて表現し, 次に後者を代用電荷法で近似する. ここで, 前者の基本解の特異性処理が数値計算上の問題となる. 我々は特異点を中心とする極座標を導入してこの特異性を解消する. さらに, 変数変換で計算領域を矩形領域に帰着させ, 数値積分にはシンプソン則を用いる. その結果, 全体として精度の高いポアソン方程式の数値計算法を構成することができる. この計算法は, 数値積分に要する計算量は小さくないが, 計算の並列化は容易で, 領域の変形に対する柔軟性に優れている. ここでは主に2次元ポアソン方程式を扱うが, 3次元ポアソン方程式の数値計算法と計算例も記す.
- 1997-08-15
著者
-
森下 博
兵庫大学経済情報学部経済情報学科
-
天野 要
愛媛大学工学部情報工学科
-
四ツ谷 晶二
龍谷大学理工学部数理情報学科
-
高市 英明
株式会社理経大阪支店情報機器営業部システム営業三課
-
小林 尚弘
NEC ULSIシステム開発研究所
-
四ツ谷 晶二
龍谷大学理工学部
-
森下 博
大阪健康福祉短期大学
-
Yotsutani Shoji
Department Of Applied Mathematics And Informatic Faculty Of Science And Technology Ryukoku Universit
関連論文
- 数式処理の微分方程式研究への応用 (数式処理と教育)
- 短大生に必要な「基礎学力」とはなにか : 人格形成の視点からの学力論を
- 代用電荷法によるポアソン方程式の数値計算法の改良
- 代用電荷法によるポアソン方程式の数値計算
- 類似性判断における変換群構造の効果について(認知科学)
- 類似性判断に与えるパターン間相互作用の効果(認知科学)
- パターン認知の変換群構造説
- パターンの良さ判断に関する変換群構造説(認知科学)
- 類似性判断に関する変換群構造説の2次元ドットパターンへの拡張(次世代移動通信ネットワークとその応用)
- パターンの類似性判断に関する変換群構造説(21世紀のグループウェア)