色距離法を用いた野球ボールの追跡と適合関数切り替えによる到達点の予測

概要

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ピッチャーが投球するボールをステレオ観測し, ボールの空間座標の変位をリアルタイムに決定するために, 自然シーン中より背景除去を行った後に色距離法を用いるボール像抽出および中心点決定アルゴリズムを開発した. さらに次フレーム到達点予測を利用するボール追跡アルゴリズムを開発し, 次フレームにおけるボール存在位置を予測することでボール像探索領域を限定した. これにより処理時間の大幅な短縮を実現し, 汎用パーソナルコンピュータによるリアルタイムでのボール追跡を可能とした. またステレオビジヨンを用いて連続して取得されたボールの三次元空間座標を使い最終到達点を予測するための軌道関数式を作成するアルゴリズムを開発した. さらに到達点予測軌道関数式に対し, しきい値以上の論理距離を持つボール取得座標を除去し再び軌道関数式を作成することにより予測位置の振動を減少させた. また, 予測アルゴリズムを特定位置で切り替えることにより本システムにおいて良好な精度を得ている.
一般社団法人情報処理学会の論文
1997-03-15