(16)ジャガイモそうか病に対するエンバク野生種の緑肥利用による効果
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概要
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ジャガイモそうか病に対し様々な緑肥作物を供試した中で,エンバク野生種(ヘイオーツ)のみ発病軽減効果が認められた(佐久間ら,2001).しかし,激発地帯では効果が不十分であったため,本研究ではエンバク野生種と土壌酸度調整資材(フェロサンド:Fe)および抵抗性品種との併用による効果を検討した.テンサイおよびエンバク野生種2作栽培後に罹病性イモ,Fe(施用後pH5.0になる量の1/2,1/6:作条施用),抵抗性品種等を処理し発病度を比較したところ,エンバク野生種2作栽培後の後作ジャガイモの発病度はテンサイ跡の約半分となり,Feを併用することにより発病軽減効果の増大がみられた.またFeが収量に与える影響は1/6施用ではほとんどなかったが,1/2施用で若干減収となった.以上より,エンバク野生種年2作後のジャガイモの発病度はテンサイ跡よりも軽減,またFe1/6施用との併用は後作ジャガイモの収量性に影響を与えず,発病軽減効果を増大させることが明らかとなった.
- 日本植物病理学会の論文
- 2003-02-25
著者
-
橋爪 健
雪印種苗(株)千葉研究農場
-
前田 征之
新潟農総研
-
佐久間 太
(株)雪印種苗
-
橋爪 健
新潟農総研
-
前田 征之
北大院農
-
橋爪 健
雪印種苗
-
前田 征之
新潟県農業総合研究所
-
佐久間 太
雪印種苗
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