(35)タイ東北部におけるマメ科牧草のウイルス病の発生状況
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概要
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2001年9月にタイ東北部の種子生産圃場等で栽培されるStylo(Stylosanthes属)及びCentro(Centrosema属)におけるウイルス病の発生状況を調べた.KhonKaenではほぼ全株のStylosanthes guianensisがモザイク病徴を,またPakChongでもほぼ全株のCentrosema pascuorumが葉の黄化症状を伴う激しい萎縮・叢生病徴を呈していた.これらの病葉からDot-ELISA法によりBean common mosaic virus(BCMV)を検出したほか,電顕観察(DN法)により長さ約800nmのひも状粒子が観察され,これらの草種における広範なBCMVの発生が明らかになった.また,Stylosanthes guianensisのモザイク症状株から採種した種子を隔離条件下で播種し病原ウイルスの種子伝染状況を調べた結果,発芽した120個体中1個体からBCMVが検出され,本ウイルスのStyloにおける種子伝染が確認された.一方,ChiangYuanの湿地条件下のCentrosema pascuorumに散見された萎縮症状株からは長さ約200nmの棒状粒子が検出されたことから土壌伝染性ウイルス病の可能性が疑われ,今後の発生推移等に警戒が必要と考えられた.
- 日本植物病理学会の論文
- 2003-02-25
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