(29)カプシクム属植物におけるウイルス抵抗性機構の解明 : 18)トバモウイルスに対するえそ斑形成の遺伝解析
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概要
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PI439381はToMVに対しては接種葉にえそ斑が形成され,全身感染は認められないが,PMMoVに対しては接種葉にやや遅れたえそ斑を形成後,全身えそ症状を呈する.一方,C.baccatum KC602はToMVに対してはPI439381と同様に抵抗性であったが,PMMoVに対してはえそ斑が形成されず,感受性であった.PI439381とKC 602との交雑後代にPMMoVを接種したところ,FI個体では全身えそ症状となったが,F2個体ではえそ斑形成が認められない個体が分離した.一方,ToMVの接種ではF1,F2個体すべてでえそ斑形成が認められ,抵抗性であった.さらに,PI439381とL3抵抗性遺伝子を有するC.chinense PI152225,159236とのF2個体はToMVに対して,すべてえそ斑形成が認められ,抵抗性であった.一方,PMMoVに対してはえそ斑を伴わない感受性の個体が分離した.これらの結果から,C.baccatum PI439381にはL遺伝子とは異なるPMMoVに対するえそ斑形成(全身えそ)に関与する遺伝子(PN1)が存在することが示唆された.
- 日本植物病理学会の論文
- 2003-02-25
著者
-
鈴木 一実
滋賀県大環境
-
村井 淳
岩手生工研
-
鈴木 一実
岩手生工研
-
黒田 智久
新潟農総研作物研
-
三浦 由雄
岩手生工研
-
本田 文乃
岩手生工研
-
窪寺 裕子
岩手生工研
-
黒田 智久
岩手生工研
-
村井 淳
岩手生工研:(現)大阪府成人病セ研
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