低温での補体活性化に関する研究 : I.患者血清の補体成分プロフィールについて
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概要
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血清を低温に保存しておくと補体系が活性化される現象(cold activation of complement, CAと略)について, そのような血清を有する患者4例の補体系について解析を加えた.CAを示す血清を有する患者の補体系の活性化を防いでEDTA採血した血清の総補体価は正常範囲にあり, in vivoでの補体活性は正常に保たれていることが確認された.補体成分では, Clq, Cls, B, P, H, Iなどは正常範囲にあったがC4, C1INH, C3, C9などが低下する例がみられた.特にC4の低下は4例全例に著明な低下を認め, その原因について, 産生の低下および補体系の活性化の面から考察を加えた.また, CA活性を有する患者で経時的に調べたところ, 症例によっては年余に亘ってCA活性が存在した.しかし家族性は認められなかった.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1984-05-30
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