看護職者の手袋装着に関する対象者の認識
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概要
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手袋装着をして援助することは,看護職者側に抵抗感等の感情的な反応があると指摘されてきた。しかし現在のところわが国において,対象者が医療者の手袋装着をどのように捉えているかは,明らかではない。そこで,特に看護職者の手袋装着に関する対象者の認識を明らかにするため,感染症者4名と非感染症者3名の計7名に対して,面接調査を行った。その結果,感染症の有無に拘わらず7名全員が,手袋装着をした看護職者からケアを受けた経験をもっているが,事前に説明を受けたのは2名のみであった。対象者の考える看護職者の手袋装着は,血液・体液に曝露する可能性の高いケア(採血・注射・排泄介助・口腔ケア等)の時は必ず装着すべきであり,医療の質を保証するためにも,徹底して実施すべきであるというものであった。看護職者の手袋装着に対して,不快感を示す者はいなかった。これらのことから,対象者は看護職者が従来考えてきたような手袋装着に対する抵抗感を抱いていないばかりでなく,手袋装着をしたケアを感染予防対策として徹底すべきであると考えていた。
- 日本保健科学学会の論文
- 2002-06-25
著者
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