リットにおける自然科学とその陶冶価値の問題
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概要
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自然科学は今日,単なる学の一部門であることを越えて,人間の存在様式を根本的に規定する力となっている。従って,現代における人間形成の在り方を問う場合,このような自然科学を避けて通ることはできない。いわゆる「精神科学的教育学」の中で,逸早く自然科学をめぐる問題に取り組んだのが,ほかならぬリット(Theodor Litt)なのであるが,本稿では,このリットが自然科学の本質をいかにとらえ,また,その「陶冶価値」をどう評価しているかを明らかにするとともに,そこに含まれている問題点について検討してみたいと思う。Die Naturwissenschaft ist heute weit mehr als eine Fachdisziplin unter anderen.Sie ist zu einer geistigen GroBmacht geworden,die das Gesammtgefuge des menshlichen Seins bestimmt.Deshalb kann,wer sich um die Frage der Menschenbildung der Gegenwart sorgt,nicht sie auBer acht lassen.In der sogenannten geisteswissenschaftlichen Padagogik ist Tehodeor Litt der erste,der sich mit dem Problem der Naturwissenschaft auseinandersetzte.Die vorliegende Abhandlung will versuchen,Litts Auffassung vom Wesen und Bildungswert der Naturwissenschaft herauszustellen und sie auf ihre Geltung hin zu untersuchen.
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