人間の世界意義 : リット人間学の根本問題
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概要
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今世紀における哲学的人間学の運動は,「人間の自己問題性」に突き動かされて成立し,シェーラーやゲーレンの著作のタイトルが象徴的に表現しているように,「世界における人間の地位」の究明に心血を注ごうとした。テーオドール・リット(Theodor Litt)の哲学的人間学も,こうした問題状況に応じたものであって,とりわけ彼においては,人間学の根本問題が「人間の世界意義」への問として定式化されている。本稿では,このようなリット人間学を「人間の世界意義」という視座から考察し,そこから帰結する教育学的意味について考えてみることにしたい。Die philosophische Anthropologie unserves Jahrhunderts,die von Max Scheler und Helmuth Plessner begrundet wurde,entstand besonders durch“die Selbstproblematikdes Menschen”,und sie bemuht sich,“die Stellung des Menschen in der Welt”zu klaren.Dieser Problemlage entspricht die philosophische Anthropologie Theodor Litts;er Bezeichnet das Grundproblem der anthropologischen Forschung als die Frage nach der“Weltbedeutung des Menschen”-die Frage,“welchen Wert,welche Bedeutung der Mensch sich im Zusammenhang des Weltganzen,im Verhaltnis zum Weltganzen beizumessen habe”.In der vorliegenden Abhandlung versuche ich unter dem Gesichtspunkt der Wltbedeutung des Menschen Litts Anthropologie zu untersuchen und ihre padagogische Folgerung zu zuehen.
- 大阪教育大学の論文
- 1984-12-31
著者
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