青森県子宮癌集団検診成績の検討 : 昭和43年から昭和50年
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概要
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青森県下における昭和43年から昭和50年までの8年間の,子宮癌集団検診の実施状況と成績とを集計するとともに,今後の問題点を検討し,次の結果を得た. 1) 総受診者数は101,522名である.受診者数は年々増加している.受診率は,昭和50年度は5.66%で,昭和47年度の約3倍に増加していた.受診者を年齢別にみると,40歳代が最も多く,44.9%を占めていた.以下30歳代及び50歳代の順で,60歳以上のものは2.92%という低率であつた. 2) 要精検率は,昭和43年には15.2%であつたものが,年々減少し昭和50年には0.8%となつた.精検の受診率は,細胞診て「要精検」といわれたものについてみると,昭和43年には68.6%であつたが,最近では約95%に増加している. 3) 細胞診の成績では,年度別には年々疑陽性以上のものの頻度は低下している.年齢別には,高齢者程疑陽性者の頻度は高くなる傾向を示した.又,細胞診の陽性率は,異型上皮では40.6%,上皮内癌では96.1%,浸潤癌では91.7%であつた. 4) 異型上皮の発見率は0.24%(249名),上皮内癌のそれは0.07%(76名),浸潤癌のそれは0.20%(206名)であつた.上皮内癌や浸潤癌が発見される受診者に対する割合は,年々減少している.しかし,要精検者に対する割合は,年々増加している. 5) 再受診率は,昭和47年には30.0%であつたが,昭和50年には59.3%であつた. 6)せつかく発見された異型上皮249名のうちの122名(48.9%),上皮内癌76名のうちの12名(15.7%)及び浸潤癌206名のうちの17名(8.2%)は放置されたままであつたり,その後の行方が不明であつたりしている.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1978-10-01
著者
-
佐藤 重美
弘前大学医学部産科婦人科学教室
-
品川 信良
弘前大学医学部産科婦人科学教室
-
佐藤 重美
弘前大学医学部産婦人科
-
高沢 哲也
青森県地方部会
-
高沢 哲也
国立弘前病院
-
品川 信良
弘前大学
-
王 明爵
弘前大学医学部産科婦人科学教室
-
石上 博
弘前大学医学部産科婦人科学教室
-
桜庭 広次
弘前大学医学部産科婦人科学教室
-
品川 信良
弘前大学医学部産婦人科学教室
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