有気的, 無気的トレーニングがラット腱のコラーゲン線維に与える影響

概要

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トレーニングが腱のコラーゲン線維に, 及ぼす影響について検討した. 実験動物は生後7週齢Wistar系維性ラットを用いて, これを対照群(n=5), 高強度持久走群(n=5), 中等度持久走群(n=4), ジヤソプ群(n=4)に分けた.有気的トレーニングは2群に分け, トレーニング中の総酸素消費量が等しくたるようにH群30m/min・60min/day, M群17m/min・75min/dayの負荷が設定された.無気的トレーニング(J群)は体重の50%に相当するベストを着せ, 4分間に50回のジャンプを1日1回行った.トレーニング期間は週5目で16週間継続した.結果は以下に示す. 1.筋線維断面積はC群に比してH, M, J群でFT, ST両線維において高値を示した. 一時に, H群はST線維に有意な増加が認められ, FT線維においてはM, J群に有意な増大が認められた.2.腓腹筋腱のコラーゲン線維はH, M群において肥大が認められた.J群はC群に比し肥大傾向を示した. 3.足底筋腱のコラーゲン線維の面積と直径はH, M群でC群に比べ増加傾向を示した.以上の結果より, 腱のコラーゲン線維は, 持久性トレーニングにより肥大を示し張力に対する抵抗力を増大するものと考えられ, 特に長時間にわたるトレーニング程より大きな効果が得られるものと推察された.
日本体力医学会の論文
1988-02-01