病院に勤務する看護師の専門職性の実践に関する研究
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概要
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近年の看護職の向上はめざましく,専門職(profession)として認められるべく,努力がなされている。看護職が専門職として認められるためには,看護職としての専門職性(professinalism)を発揮することが必須となる。看護実践における専門職性の発揮が求められる。A県H市にある16病院に勤務する看護師1,007名からの「看護職の専門職性」への実践に関して調査した結果,次の結語を得た。1.「看護職の専門職性」の構成する下位概念の中では,【1.クライエントの総合的理解】,【5.患者の権利の尊重と擁護】,【2.専門的知識と技術に基づく看護実践】の順で,看護実践の取り組みにおいて自己評価の高いものであった。逆に【4.専門職としての成長】,【6.他職種との連携,リーダーシップ能力】は低かった。2.経験年数別,職位別の比較においては,質問項目24のうちほとんどの項目にカイ二乗検定において有意差をみとめ,経験年数を重ね,職位も上がることによって,専門職性を発揮していた。3.看護師の専門職性の実践においては.《クライエントの総合的理解と責任の自覚》に最も専門職性を発揮し,看護実践していた。次いで《専門的知識と技術に基づく看護実践,専門職としての自律性および成長≫であった。《研究的取り組み≫は最も実践されておらず,《研究的取り組み≫ができるような教育環境,職場環境が望まれる。
- 弘前大学の論文
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