カラスノエンドウ種子の遊離糖類と青酸配糖体ビシアニンにつて : I. 遊離糖類とその粉砕種子の加温による変化
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概要
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The seed of Vicia angustifolia L. var. segetalis Koch contained only 0.066% reducing sugar and 6.26% total sugar on dry basis, when determined after extraction with 80% ethanol and water. These sugar contents were similar to other legume seeds. However, saccharose and α-galactosylsaccharoses were absent. The main free sugars were tetra- and pentasaccharides, and the latter was presumed to consist of galactose and glucose residues in molar ratio of 4 : 1. Incubation of the seed homogenate caused decrease in higher oligosaccharides and remarkable increase in galactose and lesser increase in other monosaccharides (glucose, arabinose, and xylose). When the incubation time was short there appeared a disaccharide, probably vicianose or 6-(β-L-arabinosyl)-D-glucose. The crude enzyme solution catalyzed the degradation of maltose, melibiose, lactose, raffinose, and stachyose, but did not catalyze that of saccharose. The identification of sugars was made by paper, thin layer, and gas chromatographies.カラスノエンドウ種子の遊離糖は他の豆類同様に全糖6.26%, 還元糖0.066%であったがショ糖やラフィノース, スタキオースなどは検出されなかった. この遊離糖は四糖類および五糖類と思われる高級少糖類がその主な成分であった. この五糖類はグルコース, ガラクトース(1:4)で構成されていると考えられた. この種子をインキュベートすることで高級少糖類が減少し, グルコース, ガラクトース, アラビノース, キシロースなどが増加した. また早期にはビシアノースと思われる二糖類が生成した. 種子より抽出した粗酵素液はマルトース, メリビオース, ラクトース, ラフィノース, スタキオースなどを分解したがショ糖は分解しなかった.
- 香川大学の論文
- 1981-03-20
著者
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