Lycopersicon esculentum and L.peruvianum, L.glandulosum の種間雑種育成における胚珠培養の効率化
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概要
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トマト栽培種 L.esculentum と野生種 L.peruvianum 間のF_1雑種は,胚培養によって獲得できるが(SMITH,1944),さらに,この胚培養は栽培種との第1回戻交配の場合にも必要である.胚培養技術はこの組み合わせの種間雑種の育成のためにSMITH以後多数の研究者によって用いられてきた.しかし,トマトの場合,胚培養は熟練した技術と多大の労力を要し,多数の雑種個体の育成を必要とする場合,まだ不充分な技術と考えられ,これに代わる雑種育成法の開発がいくつか試みられてきた.本研究は胚珠培養による平場にして効率的な種間雑種育成法の開発を目指したものである. 材料として, L.peruvianum(PI 128652)とL.glandulosum(PI 128644)およびこれらと栽培種とのF_1雑種を花粉親として用い,種子親の栽培種として,強力東光,極光,ルクルス,アーリピンクの4品種を用いた.交配は7月上・中旬に行い,胚珠培養は8月中・下旬に交雑果が熟すとともに順次行った。1回毎に交雑果20果ほどから胚珠を集め,胚珠を包むゼリー状物質を水道水で水洗して除き,以後無菌条件下で,有効塩素10%のアンチホルミンの2%液で,6〜12分間消毒し,滅菌水で充分に水洗後,MS培地に置床し,弱光下で培養した.発芽した胚珠は発芽培地と同じ培地へ移植し,冬期間は無菌さし木法によって維持した。翌年,F_1雑種の場合は温室で植木鉢栽培を行い,戻交雑第1代雑種(BC_1)の場合はほ場に定植し,形態観察によって雑種の判定をおこなった.
- 日本育種学会の論文
- 1988-03-01
著者
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