Lycopersicon peruvianum の葉肉プロトプラストの培養と茎葉の再分化
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概要
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本研究は,トマト属の野生種L.peruvianum(PI270345)について,葉肉プロトプラストの細胞分裂やコロニー形成の頻度および再現性の向上を目指し,さらに,プロトプラスト由来カルスの茎葉形成について,MS培地における植物ホルモン(IAAとBA)の最適濃度を決定する目的で行なった。 適切な培養土を用い,20℃,2,500ルクス(16時間日長),高い湿度の条件下で栽培した植物(苗令約1ケ月)を用いると,つねに細胞分裂能の高いプロトプラストを単離することができた。細胞分裂やコロニー形成は,葉令,個体,プロトプラスト培養培地によっても影響された。また,最適な培養培地は,プロトプラスト.単離前における植物体の内的条件によって異なることが示唆された。 プロトプラスト由来カルスからの茎葉形成に対して,IAAとBAの最適濃度は,IAAがO〜O,1mg/l,BAが約2.0mg/lの組合せであることが分かった。培養期間のより短いカルスは,カルス当り茎葉数が多く,正常な茎葉形成により適していた。
- 日本育種学会の論文
- 1983-12-01
著者
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