葉緑素計によるチャ遺伝資源の葉色の評価
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概要
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チャは野菜・茶業試験場(金谷, 枕崎), 宮崎県総合農業試験場茶業支場, 種苗管理センターにおいて, 5, 000系統以上の遺伝資源を保存している.遺伝資源を育種に有効に活用するためには特性について明らかにしておくことが必要であり, 一次特性として形態的特性, 二次特性として栽培・生理特性, 三次特性として農業特性の各項目について調査を行っている.チャでは, 一次特性項目のひとつとして, 成葉の葉色の調査を行っている.評価方法は, 基準品種を設定して, 観察による階級区分で行っているが, この方法は経験や熟練が必要であるため, 客観的で簡易な評価法の開発が望まれている.作物の葉色の濃さは葉緑素含量で決まるため, 葉緑素計が開発され, イネ, 野菜, 果樹などの葉色による生育診断や肥培管理に用いられている.チャでも松尾らが, 葉緑素計を用いて, 異なる施肥量条件下でのチャの新梢の成熟に伴う葉色の変化を追跡し, 生育診断技術への適用について検討している.ここでは, 金谷に保存している遺伝資源系統の一集団である韓国在来種の成葉の葉色について, 観察による評価と葉緑素計による測定を行い, 茶遺伝資源の成葉の葉色について, 葉緑素計を用いた評価が可能であるかについて検討した.
- 1999-12-10
著者
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