ネパールで観察されたニセクロバーハダニによるナシ新葉の被害
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概要
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ネパール国キルティプールにおいて, 展葉直後のナシ葉が褐変もしくは枯死する被害がみられ, それらの樹には多くのニセクロバーハダニが寄生していた.そこで, ネパールで古くから栽培されているファルピンナシとセイヨウナシでハダニの寄生密度と被害度との関係を調査した結果, 寄生密度が高い樹では被害度も高いことが明らかになった.ファルピンナシでは新芽当たりの寄生個体数は最大80個体に達し, 平均個体数が20以上の樹では約80%の芽で著しい被害が認められた.開花時期はファルピンナシがもっとも早く, 次いでセイヨウナシ, チュウゴクナシ, ニホンナシの順であった.本種による被害は開花時期が遅いものほど軽く, ニホンナシでは著しい被害を受けた新葉は認められなかった.
- 日本ダニ学会の論文
- 2000-05-25
著者
-
刑部 正博
京大院・農
-
刑部 正博
果樹試験場安芸津支場
-
江原 昭三
Department of Biology, Faculty of Education, Tottori University
-
江原 昭三
鳥取大学教育学部
-
ADHIKARI Shashi
Horticulture Development Project, Department of Agriculture Development, Ministry of Agriculture
-
Adhikari Shashi
Horticulture Development Project Department Of Agriculture Development Ministry Of Agriculture:(pres
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