かんしょ種子の発芽に関する研究 : 第8報 かんしょ種子の硬実性と寿命の関係
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概要
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1 かんしょ種子の硬実性と寿命との関係を明らかにする目的で、5組合せの種子を4条件で3年間保存して硬実性や発芽力の変化を調査した。2 その結果、硬実率は保存中にほとんど変化しなかったが、硬実性程度は無処理乾燥区で年々強化されることが認められた。また、硬実性を消去して保存した種子の一部が軽く再硬実化した。3 保存中に発芽力が低下する現象は全試験区で認められたが保存方法によって大きく異なり、発芽力を維持する最良の保存方法は無処理乾燥であった。次は処理後乾燥、無処理放置の順で、処理後放置すれば極端に種子の寿命が短かくなることが明らかになった。4 以上の結果から、かんしょ種子の発芽力を長く維持するためには乾燥が必須条件であり、種子の硬実桂は不必要な水分が種子中に侵入することを防ぐ上で重要な役割を果しているものと推定した。
- 日本作物学会の論文
- 1978-12-15
著者
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