甘しょ種子の発芽に関する研究 : 第4報種子の硬実性に与える交配母本品種の影響

概要

論文の詳細を見る
1.甘しょ種子の硬実性に与える交配母本品種の影響を知る目的で交配種子を作成し,硫酸処理法によって硬実性を調査した。2.実験Iでは6品種を相互交配し,18組合せのF_1種子の硬実性を調べたが,その結果,組合せによる種子の硬実性の違いは母本品種によって立者されるものであって父木品種の影響は殆んど現われないことがわかった。3.実験IIでは11の品種,系統を供試して20組合せを作り,F_1種子の硬実性を調べたところ実験Iとほぼ同様な結果であった。4.実験IIIでは自家和合性の2品種の自殖種子を作り,一方Capelaを父本にしたF_1種子の硬実性の比較を行なったが,ここでも父本品種の影響は見られなかった。以上3実験の結果から甘しょ種子の硬実性は母本品種の硬実性の強弱によって決まり,父本品種の影響は殆んどないと結論した。
1972-06-30