無影日長栽培法と階段栽培法によるムクナの他感作用の検証

概要

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植物の根から滲出される物質による他感作用を検証するため、まず無影日長砂耕栽培法を行って、地上部の光の競合と地下部の養分や水の競合を排除しつつ、各種植物を栽培した。その結果、混植相手の影響を受けやすかったのやキュウリであった。他の植物に及ぼす阻害作用が最も大きかったのは、ムクナであり、ダイズ、メヒシバ、シロザがこれに次いだ。この栽培法で、ムクナはキュウリの生育を強く阻害したが、メヒシバやインゲンには影響しなかった。次に、ムクナとレタス、ムクナとインゲンの組合せで階段栽培法を行って、養分と光の競合を排除した栽培を行った。その結果、ムクナはレタスの生育を顕著に阻害し、とくに根の伸長を阻害したが、インゲンの生育にはほとんど影響しなかった。ムクナの水耕栽培廃液を用いた発芽・生育試験において、レタスやキュウリの生育、とくに根の伸長が強く阻害されたが、イネ科植物の生育は阻害されなかった。今回の栽培試験の結果、ムクナには、根から出る物質の作用で同時に生育する相手植物の生育を阻害する性質のあることが示唆されたが、植物種によっては阻害作用がないものがあった。
社団法人日本土壌肥料学会の論文
1991-06-05

無影日長栽培法と階段栽培法によるムクナの他感作用の検証

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