コムギにおける出穂10日後追肥の効果(栽培)
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概要
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コムギの倒伏を助長せずに,子実タンパク質含有率を増加させるため,5品種・系統を用い出穂10日後に窒素追肥を行い,その効果と品質に与える影響を調査した.出穂10日後追肥により成熟期は1〜2日程度遅くなったが,稈長と穂数には影響が認められなかった.千粒重および容積重は追肥量の増加に伴って重くなり,粒の充実が良くなった.また,タンパク質含有率は追肥量の増加に対して直線的に増加し,追肥窒素1gm^<-2>で約0.5%増加した.タンパク質含有率の増加に伴ってグルテン含有率も増加し,この傾向は年次および品種に関係なく一定であった.タンパク質含有率と粉の色相との間に相関関係が認められ,タンパク質含有率が高くなると粉の色相が悪くなった.以上から出穂10日後追肥はタンパク質含有率を効率的に向上させるのには有効であると言える.
- 日本作物学会の論文
- 2004-06-05
著者
-
石川 直幸
農業技術研究機構近畿中国四国農業研究センター
-
長嶺 敬
近畿中国四国農業研究センター
-
長嶺 敬
栃木県農業試験場
-
高山 敏之
農業技術研究機構
-
石川 直幸
農業・食品産業技術総合研究機構 近畿中国四国農業研究セ
-
田谷 省三
農業技術研究機構
-
長嶺 敬
近中四農研
-
石川 直幸
農業技術研究機構
-
高山 敏之
中国農試
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