ツマグロヨコバイにおける N-メチルカーバメートとモノクロトホスとの負相関交差抵抗性
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概要
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感受性系統および, 有機リン剤・カーバメート剤抵抗性系統を用い負相関交差抵抗性を示す薬剤の組み合わせのスクリーニングの結果, 複数のN-メチルカーバメート剤とモノクロトホスとの間に負相関交差抵抗性のあることが明らかとなった.しかし, これらの薬剤のLD_<50>値の抵抗性比とAChEの感受性比を比較したところ, LD_<50>値の抵抗性比では, 負相関交差抵抗性の関係は認められなかった.そこで, 感受性系統に抵抗性系統の遺伝子を導入したMC-R系統を育成し, 殺虫試験をおこなうとともにAChEの感受性比を検討したところ, 両系統間において, いずれも明瞭な負相関の関係が認められた.さらに感受性, 抵抗性およびMC-R系統のアリエステラーゼ(AliE)活性を調べたところ, 抵抗性系統のAliE活性は感受性系統に比べ19倍高かったが, MC-R系統のAliE活性は低く感受性系統と違いが認められなかった.以上の結果より, 感受性および抵抗性系統においてN-メチルカーバメートとモノクロトホスのLD_<50>値で負相関交差抵抗性が認められなかった要因は, 抵抗性系統の高いAliE活性によりモノクロトホスが解毒分解されるためと考えられた.
- 日本農薬学会の論文
- 1999-11-20
著者
-
野村 昌弘
名古屋大学大学院生命農学研究科
-
宮田 正
名古屋大学大学院生命農学研究科
-
加藤 洋平
名大・院・生命農
-
宮田 正
Laboratory of Applied Entomology and Nematology, Faculty of Agriculture, Nagoya University
-
加藤 洋平
Laboratory of Applied Entomology, Graduate School of Bioagricultural Sciences, Nagoya University
-
野村 昌弘
Laboratory of Applied Entomology, Graduate School of Bioagricultural Sciences, Nagoya University
-
宮田 正
名古屋大学
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