熱酸化したSi基板のそり
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概要
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Si基板は熱酸化によって形成された酸化膜のために、腹側に凸状にそる。基板の初期状態のそりと酸化膜形成後のそりの関係を簡単な解析と実験により明らかにした。酸化膜を加工変質層と同様の圧縮残留応力を有する膜と考え、酸化によるそりは、この膜が無ひずみのSi基板表面に密着し、応力・モーメントが平衡した結果によるというモデルにより解析した。短冊片試料を使って、酸化条件と膜厚、そりの関係を把握し、膜の薄層除去とそり変化の関係から、膜の残留応力を求め、φ3"Si(100)基板のそりを推定した。おもな結果は以下のとおりである。(1)酸化膜の残留応力は25〜32kg/mm^2で、表面側より、Siとの境界付近でやや大きい。後者の結果と、オージェ分析によって調べた膜のO/Siの成分比の変動は対応しない。(2)解析による推定値と実測値はその平均値において30%の範囲内で一致する。また、(100)基板においては解析、実験の両結果とも、異方性の寄与は少ない。
- 公益社団法人精密工学会の論文
- 1980-03-05
著者
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