暖地甜菜の生理生態学的研究 : 第 II 報 生育環境と根成分の季節的変化
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概要
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1961年1月から12月まで各月1日に播種したGW 443,KW-AAの根成分の推移を追跡した。根糖分の蓄積は夏期と冬期の異つた時期において行なわれた。即ち夏までにある程度生育した根部は, 高温乾燥によつて発育は制限され, 作物体の水分は減少したので, 短期間ではあるが根糖分は急速に上昇し, ブリツクスは20%内外, 根中糖度は16∿17%, 純糖率は85∿90%に達した。然しその後気象の変化によつて含糖量は低下した。冬期の糖分蓄積は生理的登熟によるもので, 温度が下降するに従い根糖分は上昇し, ブリックスは25%内外。根中糖度は17∿20%, 純糖率は80∿88%に達した。なおマルクは夏期には3∿4%であつたが, 冬期には6∿8%であつた。甜菜栽培には高い根収量と多量の含糖量を目的とするので, 当地方では品種並びに栽培技術において更に検討を要する。
- 神戸大学の論文
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