グレーブフルーツ果汁ゲルの硬さと保温条件の相違が苦味に及ぼす影響
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概要
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苦味に影響する要因を検討するために、果汁の温度と果汁をゲル状にした時の硬さに焦点をあて、官能的な苦味評価への影響について検討した。1)供試果汁の温度をかえて官能検査を行った場合、60℃に保った方が10℃よりも危険率5%で有意に苦味が強いことが示された。2)果汁を1%の寒天ゲルにし、保温温度を変えた場合、60℃で苦味に危険率1%の有意差が認められた。3)温度を35℃に保ち、果汁をゾル状とゲル状で比較した場合、有意差は得られなかったが、ゲル状の方に苦味が感じられ、甘味はゾル状の方に感じられ、相反する傾向を示した。4)寒天液の濃度を変え、温度を35℃に保った場合、苦味、甘味に有意差は認められず、0.5%の寒天濃度の低い方が、酸味において危険率5%で有意差が得られた。以上より、果汁の苦味は調理形態よりも保温温度による影響が大きいことが示唆された。
- 日本調理科学会の論文
- 1989-12-20
著者
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