「あく」の中の無機成分の調理操作による溶出について : 第2報 : ごぼう,れんこん,うどの場合
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概要
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「あく」の成分のうち、Ca、Na、K、Mg、Feが、ゴボウ・レンコンを生のまま水浸することにより、どの位溶出するかをみるため、またウドは生食がもっとも美味とされ、通常水浸によるあく抜きをした後に食するので、Ca、Na、K、Mg、Fe、Cuの溶出状態を調べた。ゴボウを30分、レンコンを60分水浸した場合の溶出率は、Feを除いて何れも約10%であった。ゴボウ・レンコンは生のままの水浸で無機成分の溶出は少なかった。ウドは白色および緑色ウドをそれぞれ30分・60分水浸した結果、Caの溶出率は5%〜10%で比較的溶出が少なく、Mgは10%、K、Fe、Cuは20%〜25%の溶出であった。ウドの無機成分の含量は少ないので、栄養上の問題は少ないであろうし、溶出率も比較的僅かである。水浸することにより、見ためにもよく、歯ざわりがよくなる点がウドの水浸の主たるねらいである。しかし、K20%、Ca・Mg10%の溶出が、ウドの繊細な味に関与しているのか、今後追求したいと思っている。
- 日本調理科学会の論文
- 1981-05-20
著者
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